台風で千葉の鉄塔倒壊のナゾ 「局地的な強風」原因か、将来的に基準見直しも

 台風15号の影響で、千葉県君津市では45メートルと57メートルの送電線の鉄塔2基が倒壊した。

 鉄塔を管理する東京電力パワーグリッド広報室は、経済産業省が取り決めた「電気設備技術基準」に基づいて、10分平均の風速が最大で秒速40メートルを記録する強風まで耐えられるように設計されていると説明する。

 君津市に隣接する木更津市では、9日午前2時48分に最大瞬間風速49・0メートルを記録したが、「決して電気設備技術基準の見積もりが低いということではない」と解説するのは、気象予報会社、ウェザーマップの気象予報士の饒村曜(にょうむら・よう)氏。「今回の台風も10分間の平均風速は最大約35メートルにとどまっている」といい、鉄塔が倒壊した理由を「局地的に強風が吹いたためではないか」と分析する。

 とはいえ、塔が倒れたのは事実だ。東京電力管内の鉄塔は全て風速40メートル基準で設置されている。管内には110メートル級の鉄塔もあり、約27万5000ボルトの電圧が通っている。東京電力パワーグリッド広報室は「鉄塔が倒れた経緯については原因などを調査中」としたうえで、「原因によっては今後強風に耐えられる基準を見直すことも視野に入れている」と述べた。

 管内で台風の通過が多い沖縄電力では、「10分平均の風速が秒速60メートルまでは耐えられるように自社の基準を設けている」(広報担当者)というが、今後、電気設備技術基準が見直される可能性はあるのか。

 前出の饒村氏は「地球温暖化が進むにつれ、より強力な台風が発生するという研究もあり、将来的に基準が見直されていく可能性はあるが、今回の台風をきっかけにすぐ見直しに移ることは適切とは言いにくい」。

 ただ、家庭内では今後も台風15号級もしくはそれ以上の台風が襲来する可能性も視野に対策を考えておくべきだろう。

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