京アニ ファンら結成の管弦楽団、ハルヒの言葉を胸に献奏

 放火殺人事件で36人が犠牲となったアニメ制作会社「京都アニメーション」の代表作「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」の音楽を演奏するためにファンらが結成した「NON(エヌオーエヌ)管弦楽団」(兵庫県西宮市)が26日、大阪府豊中市で定期演奏会を開く。7月18日の事件から3カ月を経て開催する初のコンサート。メンバーらは「ハルヒは私たちの背中を押してくれた。悔しさを胸に演奏したい」と、ゆかりの曲目を通じて犠牲者を悼む。(藤原由梨)

 「涼宮ハルヒの憂鬱」は、西宮市を舞台に高校生の日常を描いたアニメ。主人公のハルヒは、宇宙人との遭遇など面白いことが起きない日常に不満を持ち、「SOS団」(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)を立ち上げた。その際のせりふ「ないんだったら自分で作ればいいのよ!」は、ファンの中で名言とされている。

 かつて関西にはアニメ音楽を専門に演奏するオーケストラがなかったことから、NON管弦楽団もその名言に触発されて平成25年に結成された。作品は西宮の風景が精密に再現されるなど京アニの圧倒的なクオリティーで話題となり、ゆかりの地を訪れる「聖地巡礼」で、楽器を演奏できるメンバー3人が知り合ったことがきっかけだった。

 その1人で副団長の西岡武則さん(45)は「『面白いものは他人から与えられるものではない、自分たちから作り出していく』というハルヒの考え方は、私たちを含め多くの視聴者の背中を押してくれた」と語る。

 聖地を盛り上げたいと地元・西宮での演奏にこだわった。25年4月、西宮市立中央公民館で初の合同練習を行い、トランペット、サックス、バイオリンなど10人で楽団を旗揚げ。その後はなかなか団員が増えず、練習に4人しか集まらないときもあった。

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