日本は“国際包囲網”でゴーン被告を追い込み! 識者「レバノン政府は裏金で成り立つ国。民衆、世論を巻き込み情報戦に出る方法もある」

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)罪などで起訴=がレバノンに逃走した事件で、日本側も反撃に出る。国際的な包囲網でレバノン政府に追い込みをかけ、カネや情報戦でゴーン被告のあぶり出しを図る手法もあると専門家は指摘する。

 東京地検は5日、斎藤隆博次席検事名で「わが国の司法手続きを殊更に無視した犯罪に当たり得る行為で誠に遺憾」とコメントを出した。

 一方、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて被告の身柄拘束を求める「国際逮捕手配書」について、ゴーン被告が滞在するレバノンの検察当局者は5日、「正式な捜査協力要請は届いていない」と共同通信に明らかにした。「手続き上の不備」があり受け取っていないと述べるなど、のらりくらりぶりがうかがえる。

 レバノンで有力者の保護下にあるともいわれるゴーン被告だが、秘密裏の逃走劇では派手さも目立った。

 米ウォールストリート・ジャーナル電子版などによると、ゴーン被告は、米陸軍特殊部隊グリーンベレーでの活動経験を持つ米民間警備会社の男ら2人と経由地のトルコのイスタンブールまで同行したとされ、現地メディアは、脱出費用が2000万ドル(約22億円)以上かかったと伝えた。

 ゴーン被告は声明で「有罪が前提で、基本的人権が否定されている」と日本の司法制度を批判しているが、その言葉と大きく矛盾する行動も見せていた。逃亡に関与したとされる航空会社の幹部が「拒否すれば家族に被害が及ぶ」と脅迫されていたのだ。

 各国もゴーン被告を見逃す様子はない。トルコの検察当局がプライベートジェット2機の操縦士4人と運航会社「MNGジェット」の幹部1人を逮捕したほか、フランスのルメール経済・財務相も、仏自動車大手ルノーと日産の企業連合統括会社が捜査対象となる可能性があると述べた。

 レバノン政府はゴーン被告の入国は「合法だった」との立場を示しているが、圧力をかける方法はあるのか。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「積極的に勧める方法ではないが、レバノン政府は裏金で成り立つ国なので、情報を水面下で得たうえで交渉に使うなどの手もある。もしくは日本での逮捕状や過去のイスラエルへの入国やトルコへの入国など容疑もあるため、民衆や世論を反ゴーンに差し向けるように情報戦に出る方法もある」と語る。

 レバノンの潜伏生活も安泰ではなさそうだ。

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