相模原殺傷 「美帆さん」で審理 第3回公判 遺族意向で「甲A」やめる

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で平成28年、入所者ら45人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた元職員、植松聖(さとし)被告(29)の裁判員裁判の第3回公判が15日、横浜地裁で開かれた。青沼潔裁判長は、これまで「甲A」としてきた犠牲者の19歳女性について、今後は「美帆さん」として審理すると説明した。公判では被害者特定事項秘匿制度に基づき、大半が匿名で審理されているが、初公判の8日に合わせて、美帆さんの母親が名前を公表していた。

 この日は検察側が被害者遺族らの調書を朗読。美帆さんの母親の調書によると事件当日、同園に駆け付けると、入所者名簿にある美帆さんの名前の所に×印が記入されていた。「信じたくない気持ちと衝撃で頭が真っ白になった」と心境を明かし、「とても怖かったし、とても痛かったと思う」とおもんぱかった。

 自閉症だった美帆さんは言葉を発することはできなかったが、周囲で話していることを理解している様子で笑ったり、怒ったりして表情が豊かだった。

 最後に会ったのは、事件直前の7月24日。10分ほどしか過ごせず、「今思えば、美帆ともっと遊んであげればよかった」と後悔した。

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