沢尻エリカ被告 初公判詳報(3)「大麻は自分でコントロールできると思っていた」

 《自宅マンションで合成麻薬MDMAなどを所持したとして、麻薬取締法違反罪に問われた女優、沢尻エリカ被告(33)の初公判。保釈後に主治医となった男性医師による証人尋問が続く。沢尻被告は弁護人に並んで座り、身じろぎもせず証人を見つめている》

 弁護人「退院後の治療計画はどのようにしていきますか」

 証人「通院していただく頻度は月に1回程度と考えています。そこで簡単な薬物のキットで検査することも考えています。『薬物をやめる』ということを続けていけるようにしていきたいと思います」

 弁護人「薬物と決別するためにはどうしたらいいでしょうか」

 証人「薬物については、社会的な孤立がリスクになる。すぐに元の仕事に戻るということは難しいということになると、どうしても孤立してしまう」

 《証人が告げる自身を取り巻く厳しい現実に沢尻被告は何を思うのか。険しい表情で目を見開き、じっと証人を見つめた》

 証人「じゃあどうしたらいいか。仕事はご家族の飲食店のようなところで働いてみるとか、興味があることを勉強してみるのもいいかもしれないと思っています」

 《弁護人の質問が終わり、検察官からの質問に移る》

 検察官「退院後の通院期間はいつぐらいまで?」

 証人「依存症を治すというのは非常に難しい。ずっと薬物をやめ続けてほしいですが、一生通院し続けるということでもない。数年たったら間隔をあけたり、変な気持ちになって薬物を使いたくなった時に相談できる場所としてつながっていたいと思います」

 《ここで証人の男性医師が退廷。次の証人はスーツ姿の長身の男性だ。沢尻被告の兄で、飲食店を経営しているという》

 弁護人「沢尻さんが留置されている間、面会には行きましたか」

 証人「4、5回行きました」

 《弁護人からの質問にも緊張した様子もなく答えていく沢尻被告の兄。沢尻被告は目が合うことを避けているのか、終始うつむき加減だ》

 弁護人「様子はどうでしたか」

 証人「やってしまったことの大きさに深く反省していました。家族にも迷惑をかけたと謝罪されました」

 弁護人「保釈後はどのようなことを沢尻さんと話していますか」

 証人「自分のやってしまったこと、これからしてみたいことを日々話しています」

 弁護人「今後の生活はどのようにしますか」

 証人「交友関係や日々の生活、私が同居して監督しながら、更生に向けてサポートしていきたいです」

 弁護人「沢尻さんの仕事についてはどう考えていますか」

 証人「元の仕事にすぐ戻るのは難しいと思うので、私の方でサポートできることも考えていきたいと思います」

 《弁護人からの質問が終わり、検察官に移る。検察官は沢尻被告の交友関係などについて聞いていく》

 検察官「(沢尻被告の)薬物使用は知っていましたか」

 証人「目の前で使うことはなかったので、週刊誌や噂話のような形で聞いていただけでした」

 検察官「薬物に関わる交友関係については知っていましたか」

 証人「薬物使用前提の交友というのは知りませんでした」

 検察官「今回関わったとされる人物の名前は?」

 証人「知っていた人もいれば、知らなかった人もいます」

 検察官「退院後のサポートはどのようにするつもりですか」

 証人「日々の生活に注意を払い、具体的にどのようなことができるのか力になっていきたいと思います」

 《証人尋問が終わり、沢尻被告に対する被告人質問に移る。裁判官に呼ばれて席を立った沢尻被告は背筋を伸ばし、傍聴席を一瞥(いちべつ)することもなく、証言台までゆっくりと歩いて静かに座った》

 弁護人「今回、違法薬物を所持していたことについて、仕事上の関係者に対して思うことは?」

 沢尻被告「はい、えー…」

 《弁護人の言葉が終わると、一瞬の間を置く沢尻被告。しばらく考える様子だったが、用意していた言葉なのか、話し始めると細かく区切りながら、すらすらと答え始めた》

 沢尻被告「今回このようなことがあり、仕事上の関係者の皆さまには、多大なご迷惑をかけ、申し訳なく思っています。特にマネジメント(会社)であるエイベックスの皆さまは、多方面の皆さまにおわびに行っていただくなど、大変な苦労をかけてしまいました。撮影中の作品に関しても、撮り直しを余儀なくされ、スタッフや、キャストの皆さまには大変な負担をかけてしまいました。経済的にも多大な損害を与えてしまい、誠に申し訳なく思っています」

 《謝罪の言葉を述べる沢尻被告。長く話しているにも関わらず、高く結んだポニーテールは揺れることなく、動揺した様子は見られない》

 弁護人「ご家族には?」

 沢尻被告「家族に対しては、とにかくつらい思いをさせて申し訳なく思っています。母は外出できなくなるなどつらい思いをさせて、精神的にも苦労をかけたことを申し訳なく思っています。兄に対しても、心配をかけて、こうして裁判にも来てもらって、こんな思いをさせることを本当に申し訳なく思っています」 弁護人「保釈されてからの生活は?」

 沢尻被告「病院で生活していました」

 弁護人「病院では何をしていますか」

 沢尻被告「医師の指導の下で薬物が体に与える影響や依存症について学んでいます」

 《ここで弁護人は、病院での検査で大麻には精神的な軽度の依存が認められたものの、ほかの薬物には依存がないと診断されたことについて質問する》

 弁護人「検査結果はどのように受け止めましたか」

 沢尻被告「多くの違法薬物に対して依存がなかったのは安心しました。大麻については自分ではコントロールできると思っていて、やめられると思っていたので軽度ですが精神的な依存があったのはショックでした」

 弁護人「違法薬物とは今度どのように?」

 沢尻被告「違法薬物とは決別していかなければならないと思っています」

 《薬物との決別についての決意を述べた沢尻被告。時折答えるために弁護人の方を向くほか、声のトーンもほとんど変わらない。沢尻被告への被告人質問は続く》

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