西日本豪雨2年 漫画で復興に貢献を 岡山・真備 大学講師がツイッター投稿

 翌朝には水が引き、ボートで救助されたが、自宅は全壊。パソコン(PC)のサーバーに保存していた原稿や画材は一部を除き、ほとんど失われた。

 「漫画で何かしら情報発信はできるはず。この体験を漫画にしよう」と考えたが、機材がない。「涙も出ん」と心中をツイッターに吐露すると、1週間後には同郷の男性ファンからPC提供の申し出が。知人の勧めで、会員制交流サイト(SNS)を通じてギフト券を送る送金サービス「Kampa!」で資金援助を募ると、約1カ月で必要な資金が集まった。

 「短期間にあれほどの金額を、自分に送金してくれる人がいると思わなかった。本当に『ありがとう』という言葉しかなかった」と松田さん。「1人が好きで漫画家になったけれど、1人では生きられないと気づかされた」

 この恩を、どうやって漫画で返せばいいか。同業の斐子さんとも話し合い、昨年4月から復興に向けて歩む地元の商店を紹介する「真備復興漫画」をツイッターに掲載。大学の教え子も手伝うようになり、「人の役に立って初めて『生きている』と実感した」と語る喫茶店主や、「雨が降ると当時を思い出す」酒屋の店主ら、松田さんたちが直接聞いた被災者の声を描いている。

 あれからまもなく2年。「新しく家が建ち、人が戻ってきて、町の景色はガラッと変わった」と明るい兆しを実感するが、「まだ、文化の薫りが足りない」とも。「漫画は文化そのもの。漫画を通じ、町の文化の復興に貢献できれば最高だ」と目を輝かせた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ