「ママたち大丈夫かな」避難所の小学校も浸水、児童ら孤立 福岡・大牟田

 三男に熱があったことから、新型コロナウイルスの感染防止対策として一家6人だけ2階の図書室に隔離された。変電設備が故障して停電したため、校内の電気はつかず、三男に与える薬もない。「寝付けずに窓の外を見ていたが、ピーク時はグラウンドの一番大きい鉄棒がわずかに見えるだけ。不安が募った」。松木さんはこう振り返る。

 翌朝、自衛隊員らが救命ボートで校内に残された人々を救助した。体調を崩した児童はいなかったという。同校の馬(ま)籠(ごめ)秀典校長は「何度も避難所として開設したが、こんなにも被害が出たのは初めて。人命第一に行動したが、児童も素直に指示に従ってくれたので何とか乗り切ることができた」と話す。

 住民らによると、同校のほか、同市上屋敷町の三川地区公民館も1階が水浸しになり、避難してきた100人以上が2階と3階部分で救出を待った。

 学校や公民館周辺は7日まで浸水が続いたものの、8日には雨もやみ、ほとんど水も引いたため、住民らはようやく片付け作業を始めた。同市三川町の無職、原安江さん(79)は「1階のほとんどが一時水につかり、家具が散乱した。室内に残った泥からはガソリンのようなにおいもする。1人ではどうしようもないし、どこから手をつけていいかも分からない。もうここには住めないかもしれない」と言葉少なだった。

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