コロナ禍の避難所「想定外」で収容人数見直し相次ぐ

 九州の広い範囲を襲った豪雨の被災地では、新型コロナウイルスの感染が広がる中で初となる大規模な避難所運営が行われている。各自治体では避難者の検温や距離の確保など感染症対策に追われるが、避難所によっては収容可能人数を大幅に上回る避難者が詰めかける「想定外」も発生。通路などのスペース不足が明らかとなり、事前想定を修正する事例も相次いでいる。(有年由貴子)

 「避難所は高齢者が多く、一人でも感染者が出れば運営は崩壊する。最も避けたい事態だ」

 大きな被害が出た熊本県人吉市で最大の避難所「人吉スポーツパレス」。担当職員はこう話し、新型コロナ対策に神経をとがらせる。

 同避難所の避難者は13日午後6時現在、830人。職員らは事前準備していた非接触型の体温計を使っての検温や手指の消毒、避難者以外を入所させないといった対策を徹底。医師や看護師が常駐し、避難者が発熱を訴えた場合は別室に隔離するなどの対応をとっている。

 だが、想定を超えたのが避難者の人数の多さだ。市は今年5月、感染症対策を盛り込み避難所運営マニュアルを改定。通常なら最大千人を収容できる同避難所だが、世帯ごとに2メートルの間隔を設けた場合は300人強を収容できると見込んでいた。だが、避難者の数は日を追うごとに増し、想定の倍以上となった。

 同避難所は市役所の庁舎や市災害対策本部の入る主要施設に隣接しており、対象地域外の住民らも多く押し寄せたためとみられる。

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