コロナ禍の避難所「想定外」で収容人数見直し相次ぐ

 このため市は、密集を避けるため、1階の大、小のアリーナのほか2階の空きスペースにも生活区域を分散。飛沫(ひまつ)を防ぐため、卓球のパーティション(間仕切り)を世帯間に設置するなどして応急的に対応した。

 徐々に環境は改善され、現在は国から支給されたパーティションを導入。ウイルスを吸い込むリスクを軽減できる段ボールベッドも、10日中に全員分の配置を終えた。現状、世帯ごとの距離間は2メートル近くを確保できているといい、同市の渕上聖也企画課長は「ここまで大規模な災害が起こるとは夢にも思わなかった。とにかく、走りながら対応している状態だ」と話す。

 他の自治体も手探りの避難所運営が続く。

 同県球磨(くま)村の住民ら延べ27人が一時身を寄せた同県氷川町の「竜翔(りゅうしょう)センター」(11日閉鎖)では、感染症対策下で196人と見込んでいた収容上限人数を40人に見直した。感染症対策を含めた事前のマニュアルでは想定していなかった通路や物資置き場などのスペースを設ける必要があり、介護が必要な高齢者も多く避難。常駐できる職員数などを考慮し、計算し直したという。

 こうした収容可能人数の見直しは他の自治体でもある。約250人が避難生活を送る同県八代市の総合体育館では、1800人程度とする事前想定を320人程度に変更。当初はスタンド部分も含めた全床面積をもとに算出していたため、修正を強いられた。

 竜翔センターで避難者の対応に当たった氷川町の職員は「感染症の知識のある専門職員や段ボールベッドの確保など、実際の運営で備えの不足を気づくことは多かった」と話した。

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