九州豪雨 「描かれた風景 取り戻す」 被災した釣りアニメのモデル地、再興誓う

 町もコラボキャンペーンを企画。新型コロナウイルスの影響でアニメ制作が一時延期となったが7月からの再開が決まり、「願ってもないチャンス」と町おこしに期待を寄せていた。

 しかし、そんな美しい情景は豪雨で一変した。澄んだ海は泥水で濁り、青々とした森の緑も土砂に飲み込まれて茶色く染まった。芦北町のキャンペーンは当面、延期が決定。原作者の小坂泰之さんもツイッターで被災したことを明かした上で、「家族全員安全な場所に避難できました。機材は全て失い復旧もいつになるかわからない」として休載することを報告した。

 「てんぐや釣具店」も店内が浸水。ルアーや釣り糸などの釣り具が泥水に流され、約100メートル先のパチンコ屋まで流された商品もあった。溝部さんの息子、貴志さん(29)は「アニメが忠実に写し取った現実の風景が、豪雨災害で遠ざかってしまった」と肩を落とした。

 それでも、溝部さん親子はアニメで描かれた美しい芦北町の姿が、アニメファンに記憶されていると信じて前向きに復旧作業を進めている。貴志さんは「作品では町の自然を美しく描いてくれた。だからこそ、作品で描かれた町を現実に取り戻すために僕たちが頑張るしかない」と語った。

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