洋画の先覚者、本多錦吉郎が逗子の風景描いた水彩画発見 「唯一の現存作品」金沢文庫で公開

 明治時代の洋画の先覚者とされる本多錦(きん)吉(きち)郎(ろう)の水彩画が神奈川県立金沢文庫(横浜市金沢区)で約85年ぶりに発見された。作品は小坪海岸(逗子市)の風景を描いたもので、本多が風光明媚(めいび)な県内の海浜を散策し、写生したとみられる。現存する本多の作品はわずかな油彩画が知られるのみで「水彩画としては唯一の現存作品。日本の美術史を知るうえでも大きな発見」(担当者)として、来年2月に展示公開する予定だ。

 本多の作品収集を進めていた「県立近代美術館 葉山」(葉山町)から、平成26年9月に「金沢文庫で作品が収蔵されている可能性がある」との指摘があり、同文庫の収蔵庫を探索したところ、数日後にクラフト紙に包まれた水彩画を発見。28年4月、本多の真作であることが判明し、さらには裏面に鉛筆による樹木のスケッチが残されていることも分かった。

 同文庫の近くに別荘を構えていた実業家で本多の門下生でもあった村居銕(てつ)次(じ)郎(ろう)が、関東大震災で被災した金沢文庫の復興記念として昭和5年に寄贈したもので、同年に一般公開されて以来、収蔵されていた。

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