他人のiPS移植患者5人を募集 重い目の病気、理研の臨床研究

 他人の細胞から作った人工多能性幹細胞(iPS細胞)で網膜の細胞を作製し、「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑(おうはん)変性」という目の病気の患者に移植して治療する世界初の臨床研究について、理化学研究所などは6日、患者5人の募集を開始した。

 手術は今年前半から実施。主な応募条件は、この病気の治療を続けている50~85歳の患者で、他の病気がなく矯正視力が0.3未満の人。神戸市立医療センター中央市民病院のホームページに詳細を公表する。

 京都大iPS細胞研究所が備蓄している他人のiPS細胞を使って理研が網膜細胞を作製。拒絶反応の有無を確認した上で同病院と大阪大病院で手術を行う。

 理研などは平成26年、患者自身の細胞から作ったiPS細胞で網膜細胞を作製し、シート状に加工して移植。今回は網膜細胞を浮遊させた液体を患部に注入する方式で、備蓄したiPS細胞を使うため、従来に比べ準備は約10分の1の1カ月、費用も5分の1以下の2千万~数百万円に縮減する見込みだ。

 会見した理研の高橋政代プロジェクトリーダーは「今後の治療がどうなっていくかを決める重要なステップ。非常に緊張感が高まっている」と語った。

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