「頼られる企業」宝ホールディングスの底力 iPS細胞ストック事業で京大に協力

【関西の議論】

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)のストック事業で1月、京都大iPS細胞研究所(CiRA、京都市)が、試薬を取り違えた可能性があるとして一部の外部提供の取りやめを発表した。同時に再発防止策も公表されたのだが、そこで登場した企業が「タカラバイオ」(滋賀県草津市)。焼酎・みりんの国内最大手で、清酒「松竹梅」でおなじみの「宝ホールディングス」(HD、京都市)の傘下会社だ。「お酒の会社がなぜ?」。理由は、事実を重く受け止めた京大サイドが「品質管理」などに定評のあるタカラバイオに協力を求めた、ということだった。酒関連以外も好調な宝HD。ほかにも日本食の卸売り事業で、事業拡大を期待する豪州企業の要望に応える格好で企業の合併・買収(M&A)に成功した。「頼られる企業」として存在感を増している。(西川博明)

 山中教授も「大きな力」

 京大によると、iPS細胞の実用化を進める上で、品質の保証されたiPS細胞の提供が求められることから、ストック事業を展開。平成29年度末をめどに、日本人の3~5割をカバーできる再生医療用のiPS細胞を備蓄する目標を掲げた。

 しかし今回、新生児のへその緒に含まれる血液「臍帯血(さいたいけつ)」を使ったiPS細胞の製造で、試薬を間違えて使用した可能性が浮上。細胞の品質面を保証できなくなったため、臍帯血由来のiPS細胞の外部提供を停止した。

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