いまどきの色紙 「進化系」が震災を契機に浸透 お別れに絆を贈る手描き文字

 3月は別れの季節。卒業生や転勤者に贈る寄せ書きの色紙が進化している。通知表や賞状そっくりの色紙に評価や感謝を書き込んだり、パスポート形の手帳色紙に旅立ちのエールをつづったり…。活況の起源は6年前の東日本大震災という。仲間で作り上げる寄せ書きの絆と手描きの温かさが、現代人の心にしみる。(重松明子、写真も)

 渋谷ロフト(東京都渋谷区)の色紙売り場は「色紙はどこ?」と尋ねたくなる品ぞろえ。桜の木のメッセージツリー(1296円)、表紙の木目調がリアルな出席簿(1404円)、筒入りの賞状(1080円)などの色紙が並ぶ。

 「メッチャ面白いじゃん!」「あれ、良くない?」

 盛り上がる女子2人組に声をかけると「近所の」東大駒場キャンパス1年の空手部員だった。「今春卒業の先輩8人に贈る色紙を選びに来ましたが、これほど種類があるとはびっくり」と楽しげだ。

 一方、神奈川県内の獣医大に通う3年女子はゼミとアルバイト先の先輩5人分の色紙を購入。「仲間各人にシールにメッセージを書き込んでもらい、最後に回収して貼り付けるタイプの色紙です。回す時間がないので助かる」

 デザインも仕組みも格段に進化している。約250種の色紙を扱う同店では、多い日で1日約300点の関連商品が売れ、今の時期の売り上げも前年同期比110%と絶好調。「高・大生が7割を占めるが、幼稚園児のママから先生へなど社会人の購入も多い。異動や定年退職者向けの通年需要もあり、マーケットは意外に大きかった」とロフトの広報担当。

 「進化系色紙」の火付け役は、雑貨メーカー「アルタ」(本社・岐阜県大垣市)東京営業所だ。

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