トランプ政権、宇宙は「火星ファースト」で 生命科学・温暖化の研究費は大幅削減

 【クローズアップ科学】

 地球温暖化はまやかしだ-。昨年の米大統領選で科学を否定するような発言を繰り返したトランプ氏だが、先月公表した2018年度予算教書の骨格でようやく科学政策の一端が見えてきた。世界をリードしてきた米国の科学の行方と、日本への影響を探る。(原田成樹)

NIH予算18%減

 予算教書の骨格では「優先度が低い」「効率が悪い」として多くの既存事業が切り捨てられた。中でも衝撃的なのは、オバマ政権が重視してきた生命科学分野で中核を担う国立衛生研究所(NIH)の予算を18%削減することだ。

 NIHは資金配分機関としての性格が強く、予算の約8割に相当する約250億ドルが全米の研究者に配分されており、がんなどの生命科学研究で米国の地盤沈下につながる恐れがある。

 環境保護局の予算は31%と大幅に削減され、気候変動研究への助成は打ち切る。石油メジャーと近い共和党政権に交代すれば地球温暖化対策が後退することは予想されていたが、その方針を明確化した形だ。先週には同局に対策見直しを命じる大統領令も発令された。

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