世界遺産級の銀鉱石標本発見 石見銀山の江戸期産出品 世界一だった往時の姿ベール脱ぐ

 ■包装紙に日付や場所 阪大など21日発表

 世界遺産登録から近く10年を迎える石見(いわみ)銀山(島根県大田市)で江戸時代に採掘された銀や銀を含む鉱物の標本が地元で多数確認され、大阪大学総合学術博物館(大阪府豊中市)が研究を進めている。幕藩体制下では銀など鉱石の持ち出しは難しく、これまで採取時期や場所など来歴の分かる標本はなかった。往時に世界の銀の約3分の1を産出していたにもかかわらず謎に包まれていた石見銀山。その姿が次第に明らかになりつつある。(藤浦淳、小林宏之)

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 標本類は何代も続く地元の山師(技術者)だった古民家で昨年見つかり、石見銀山資料館(大田市)に寄贈されていた。これらを石薬(せきやく)の研究に携わる大阪大学総合学術博物館の伊藤謙・特任講師が確認。益富地学会館(京都市上京区)の石橋隆研究員と詳細に分析した。

 木箱に入った58点で、いずれも数センチの大きさ。採取年月日とみられる天保や文久など江戸後期の日付と場所(坑道)、名称などが詳細に書かれた和紙にくるまれていた。

 分析によると表面が黒い銀鉱物に覆われたひげ状の自然銀や割り箸の先端ほどもある針銀鉱(しんぎんこう)(銀と硫黄から成り光沢のある針状の鉱物)の結晶など、鉱物学的にも極めて価値の高いものが多数含まれていることが判明。

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