司馬遼太郎「竜馬がゆく」新発見原稿、横浜・そごう美術館でも公開へ

 作家、司馬遼太郎さん(1923~96年)の代表作「竜馬がゆく」の新発見の自筆原稿が、横浜市西区のそごう美術館で開催中の回顧展「没後20年 司馬遼太郎展-21世紀“未来の街角”で」で、7月1日から9日まで特別展示されることが29日、分かった。同作品の原稿が公開されるのは初めて。

 展示されるのは物語終盤、「朱欒(ざぼん)の月」と題された章の最終話の冒頭部分2枚。暗殺数カ月前の長崎滞在中の坂本龍馬について、司馬さん独特の丸い字で、討幕の手はずを打ち合わせる書簡を桂小五郎らに送る場面などが描かれており、推(すい)敲(こう)のあとがうかがえる=写真。

 「竜馬がゆく」は産経新聞夕刊に昭和37~41年掲載。原稿は新聞製作の過程ですべて失われたと思われていたが、回顧展準備中の先月下旬、東京の古書店から司馬遼太郎記念財団に連絡があり、今月初めに買い取った。

 発見された「竜馬がゆく」の原稿は、連載終盤の5回分23枚。最終回の原稿や同時に購入した「坂の上の雲」の初回原稿などは、大阪府東大阪市の司馬遼太郎記念館で、7月1日から8月31日まで特別展示される。

 司馬さんの義弟で司馬遼太郎記念財団の上村洋行理事長は、「『竜馬がゆく』の原稿は散逸したものだと思っていた。特に今回発見されたのは最終回を含む象徴的な部分で、大変貴重。横浜回顧展の開幕時に入手できたことは、運命を感じる」と話している。

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