世界遺産 海洋信仰の文化に理解、ロビー活動が奏功 厳しい勧告覆す

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産への一括登録が決まった「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)。諮問機関のイコモスの勧告通り沖ノ島周辺のみか、全8史跡かが注目された世界遺産委員会の審議では、ほとんどの委員国代表が8つで一つの文化や信仰を示すという日本側の主張に理解を示した。政府関係者らのロビー活動が功を奏し、一体的な海洋信仰の文化の継承が認められた。

 推薦書では、沖ノ島に対する信仰が宗像三女神信仰に発展したとしていたが、イコモスは継承性が確認できないとした。審議では、文化的・歴史的に結びついた一体のものとされたほか、航海安全を祈願する信仰が続いていることや航海に関する遺産が少なく貴重であることも評価された。

 勧告で本土の宗像大社などが除外とされた理由について、昭和29~46年の沖ノ島の発掘調査に携わった小田富士雄・福岡大名誉教授は「沖ノ島では考古学的物証が数多く出土し、古代の自然崇拝は外国人に理解しやすい。考古学のほかに神話なども説明しており、信仰が断絶しているように見えた可能性がある」と指摘。その上で、考古学上も全体としての価値を説明できることを強調する。

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