若いがん患者の「生殖」を守れ がん専門医と産科医が手を握った理由

【医療最前線】

 がんと診断された若い患者が将来の妊娠や出産を諦めなくて良いように、がん治療の専門医師と生殖医療を行う産科医が協力して患者の治療に取り組む動きが始まった。日本癌(がん)治療学会は今月中に、若いがん患者の「妊孕(にんよう)性温存に関する診療ガイドライン(指針)」を公表する。こうした動きの背景には、がんが「治る病気」になってきたことが大きい。

 ■がんの治療が最優先

 「2人に1人ががんになる時代、早期発見や治療の進化で70~80%の人は治癒する時代に入った。治療中や治療後の生活の質を大切に、人生の喜びを守っていくことが注目されている」

 日本癌治療学会の北川雄光理事長は13日、指針公表にあたっての記者会見でそう述べた。

 学会が作成した指針は40歳未満でがんと診断された患者が対象で、将来、子供を持つ可能性を残す治療方法をまとめたものだ。具体的には、抗がん剤の影響や生殖器の手術などで子供を持てなくなる場合に備え、あらかじめ精子や卵子を凍結保存しておく方法や、手術の際の切除部位などが示されている。また、治療からどのくらいたてば生殖医療を開始して良いかについても言及している。

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