世界初、iPS細胞で創薬 京大、骨難病で近く治験へ

 京都大の研究グループが人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使い、筋肉の中に骨ができる難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」の進行を抑える効果のある治療薬の候補を見つけ、近く治験(臨床試験)を始めることが1日、京大への取材で分かった。iPS細胞を使って開発した薬の治験が行われるのは世界初という。

 iPS細胞を使った医療は、組織を作って移植する再生医療とともに創薬分野への活用にも期待が寄せられている。今回の治験は難病治療への大きな足がかりとして注目を集めそうだ。

 京都大iPS細胞研究所の戸口田(とぐちだ)淳也教授らの研究グループは、FOP患者から作ったiPS細胞を使って病態を研究。これまでに、タンパク質の一種「アクチビンA」が異常に働くことで、筋肉や腱(けん)、靱帯(じんたい)など本来は骨ができてはいけない場所に骨ができるメカニズム(骨化)を解明していた。

 今回は、FOP患者のiPS細胞と数多くの化合物との反応を確かめる実験を繰り返すなどして治療薬候補を探した結果、免疫抑制剤「ラパマイシン」が骨化を抑えるために有効だと突き止めた。

 グループはラパマイシンについて、FOPの進行を抑える新たな治療薬として国の承認を受けるため、治験を行う。すでに大学内の審査委員会の承認は得ているという。

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