連続80回の打ち上げ成功! 欧州が誇る大型ロケット「アリアン」の秘密とは

 【びっくりサイエンス】

 欧州の大型ロケット「アリアン5」が6月、連続80回の打ち上げ成功を達成した。国際競争が激化する商業打ち上げ市場でトップクラスの実績だ。高い信頼性の背景には、宇宙開発における欧州の苦難の歴史と努力があった。

「卓越したパフォーマンス」

 日本時間6月29日、インドの通信衛星などを搭載したアリアン5が南米・フランス領ギアナの宇宙センターで打ち上げに成功。これが連続成功80回の節目となった。

 米国のスペースシャトルや、主に政府衛星を搭載する大型ロケットなどで80回を超えたケースはあるものの、際立った安定性を誇る水準といえる。日本の大型ロケットH2Aの28回連続と比べ約3倍で、強化型のH2Bを合わせた34回連続と比較しても倍以上だ。

 「最も信頼性の高い商用打ち上げ機としての地位を確立する卓越したパフォーマンスだった」。運用する仏アリアンスペース社のステファン・イズラエル最高経営責任者(CEO)は今回の成功に、こう喜びを表現した。

 アリアン5は1996年に運用を開始した。当初の打ち上げ能力は静止トランスファー軌道に約6トンだったが、衛星の大型化に対応するため、2005年には約10トンに高めた強化型が登場。市場シェアを急拡大する米スペースX社の「ファルコン9」を成功率で引き離しており、世界の商業ロケットの代表格といえる存在だ。全長53メートル、打ち上げ時の重さは780トン。

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