天空の研究拠点 東京スカイツリーの意外な現場 記者が恐る恐る昇ってみると…

【クローズアップ科学】

 東京スカイツリー(東京都墨田区)は関東一円にテレビ、ラジオの放送波を発信する電波塔だ。東京の新名所としても人気だが、実は科学研究の最前線という知られざる一面も備えているという。高所に少々、恐怖を感じながらも、高さを生かして雷や大気の観測が続く現場を取材した。

 平成24年に開業したスカイツリーは高さ634メートルで、タワー世界一を誇る。送信する電波が都心の200メートル級の超高層ビルに妨げられないように、この高さで建設された。地上約450メートルの「天望回廊」では空中散歩の気分で関東平野を見渡す絶景を満喫でき、連日多くの観光客でにぎわう。

 そんなスカイツリーの運営会社が7月末、「研究拠点としての東京スカイツリー」と題し、普段は立ち入れない研究者用の施設に報道関係者を招き入れた。高さに目をつけた研究機関が高層部に観測機器を設置し、日々データを収集しているというのだ。

 広報担当者の注意説明の後、記者らが装備品を借りて準備に取りかかった。ヘルメットはもちろん、「安全帯」と呼ばれる命綱つきのベルト、反射材ベストを装着。ノートやペンは地上への落下を防止するため、全てにストラップをつけた。眼鏡が外れないように、つるの両端をゴムでつなぐ念の入れようだ。

 10年ほど前、東京タワーの放送用アンテナを取材した経験から「柵ぐらい、あるはず。命綱は大げさでは?」と内心、思ったが、その疑問は後ほど解消した。

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