天空の研究拠点 東京スカイツリーの意外な現場 記者が恐る恐る昇ってみると…

■雲粒を見つめ、ゲリラ豪雨に挑む

 再びエレベーターに乗り、458メートル地点へ。防災科学技術研究所や国立極地研究所などが取り組んでいるのが雲粒の観測だ。この高さにできる雲の中で、雲粒の大きさや個数をレーザーで調べている。防災科研の三隅良平部門長は「従来は飛行機が使われてきたが、ツリーなら通年で観測を続けられる利点がある」と説明する。

 一方、防災科研が別に研究中の雲レーダーでは、雨粒に発達する前の雲粒を電波の強さの形で検出できる。ただ電波の強さと、実際の雲の状態との対応関係の解明は不十分。天気予報に役立つレベルには達していない。

 そこで、雲レーダーでツリー付近の雲粒を観測するのと同時に、ツリーでは雲粒の性質を調べ、それぞれの対応関係を探っている。将来、ゲリラ豪雨などの早期予測に役立つと期待される。

 大気を浮遊する微粒子も観測中だ。微粒子には雲粒を凍らせる働きがある。砂粒だけでなくバクテリアなどの微生物も含まれることが分かっており、微粒子の個数や微生物の種類を調べている。

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