天空の研究拠点 東京スカイツリーの意外な現場 記者が恐る恐る昇ってみると…

■雷を62回も観測

 再び乗ったエレベーターを降りると「ここから先、高い所が苦手な方は無理をしないでいただければ」と広報担当者が念押しした。見上げると、らせん階段が続いている。恐る恐る昇りきるとさらに、ほぼ垂直のはしごが待っていた。わざわざ安全帯を装着した意味が、ようやく分かった。

 命綱の先端のフックを階段脇の手すりに引っかけ、ゆっくりと昇った。下では後続の人が待っているが、待たせては悪いと先を急ぐのは危険だ。足元を見ないと危ないが、かといって下を見ると、どうしても高さが気になってしまい、足がすくみそうになった。こんなのはまだ“軽症”で、立ったまましばし歩けなくなる記者もいたようだ。

 そんなわけで、この日の取材の最高地点497メートルに到達。ここには電力中央研究所などが、ツリーに落ちる雷の電流の計測装置を置いている。タワーを取り囲む長さ約30メートルの「ロゴスキーコイル」がそれで、平成24年のツリー完成時から雷の観測を続けている。約5年間で62回も落雷を観測したという。都内では1平方キロ当たり年間2回ほどしか落雷がなく、電流の計測は極めて難しい。ツリーが高さの“強み”を発揮しているわけだ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ