第29回世界文化賞・受賞者の素顔(1)〈絵画部門〉シリン・ネシャット氏 イスラム女性のあり方模索

 高松宮殿下記念世界文化賞の第29回受賞者が発表された。それぞれの分野で芸術表現を追求し、文化の発展に貢献してきた5部門の受賞者たちの経歴と業績を紹介する。=敬称略

 Shirin Neshat

 1957年3月26日

 イラン・カズヴィン生まれ

 ニューヨークを拠点に活躍するイラン出身の映像作家。写真、ビデオ展示、映画とさまざまな表現手段を駆使し、現代イスラム社会を生きる女性たちの政治的、社会的、心理的に抑圧された状況を詩的に描写。イランだけにとどまらず、普遍的なテーマへと昇華し、女性のあり方を模索してきた。「イランをはじめ、イスラム社会を生きる女性がいかに抑圧された存在かを知ってほしい」。非イスラム圏の女性に対しても、女性のあり方を考える材料としたいという。

 西洋志向の両親の意向で17歳で米国の高校へ留学、大学で美術を学んだ。卒業後は芸術と距離を置き、米国で職を転々。1979年、イラン革命が勃発するや米国とイランは国交断絶となり、帰国できなくなった。

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