新潟・山古志の「ポチ」 母は「マリと子犬の物語」のモデルに

 地震は死者68人、負傷者4805人という甚大な被害をもたらした。発生から16日後、豊さんが一時帰宅したとき、マリと子犬は生きていた。餌が尽きたらしくマリはかなり痩せていたが、豊さんの姿を見るとすぐに駆け寄ってきたという。

 再会後、五十嵐さん一家とマリは再び一緒に暮らしたが、高繁さんは25年の暮れに亡くなり、3年後の28年6月にマリも15歳で死んだ。震災後、マリは地震の後遺症で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になり、後ろの右足も不自由になっていたという。マリが守った子犬のうちポチ以外の2匹は、同市と新潟市に住む人にそれぞれ引き取られた。

 ポチが雌にもかかわらず、雄のような名になったのには理由がある。一時帰宅の際、子犬を運ぶヘリコプターに同乗したのが、五十嵐さんの隣家の男性だった。「犬と一緒に頑張って元気になりたい」と頼まれ、豊さんは子犬を1匹譲ると約束。男性はかつて飼っていた犬の名前、ポチを子犬に付けた。

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