「あいつらの会社は何でつぶれない」 あえて逆張り…自虐&本音満載フリーペーパー

 これが、「新規顧客の獲得を目的とはせず、既存の顧客と仲良くなることを目的としている」と評価され、フリーペーパー大賞での受賞につながった。

 あえて逆張り戦略

 28年発刊の第2号では、27事業者が参加し「地元活性化総選挙」と題した企画を実施。「電気の原理を使ったマジックショーをやります」(電気工事店)、「店頭をフリードリンクのあるカフェにします」(水道・ガス工事店)など各事業者が公約を掲げ、興味をもった公約に投票してもらった。

 投票総数は約1300票にのぼり、1位になった整体院は公約通り、店の意見や感想を述べる無料モニターの数を増やす取り組みを実行した。

 29年2月発刊の第3号は「あいつらの会社はなんでつぶれないんだろう」と一転、経営について取り上げた“まじめな路線”に変更。「ほんとうに大事なものは、ネットなんかでは売っていない」「地域の方のお叱りこそが、経営方針」と事業主らが経営理念を語り、顧客への向き合い方を真剣に訴える内容となっている。

 型破りなフリーペーパーは地域を超えて話題を呼び、他県の商工団体などからも問い合わせが入るようになった。

 また、経営者らの意識も変わり始めた。外部講師を招いた商工会の経営セミナーへの参加者は従来数人程度だったが、30人前後に増加。受け身だった経営者らはサービス向上に意欲的になったという。

次ページ「おふざけもまじめな内容もやり尽くした」

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