九州の面積を上回る「所有者不明土地」はこうして生まれた あなたの家にも法務局から連絡が…

 長期にわたり登記されず所有者が不明になっている土地の問題について、今年の国会に解消の第一歩となる新法が提出される見通しだ。新法の中に盛り込まれるのが、法務局・地方法務局にいる登記官が、所有者不明土地の相続人を調査できるようにする制度。登記官は相続人に登記を促すこともできるとされており、ある日突然、法務局からあなたの家に「登記してください」と連絡が来るかも!?

 誰が相続人?

 所有者不明土地が生まれるのは「所有者が誰なのかをはっきりさせるためにする登記」(権利登記)が義務ではないため。

 都市部の土地のように利用価値が高いならば権利関係をはっきりさせるメリットはある。しかし、原野や山林など利用価値のない土地は、特に登記するメリットがないために相続発生時に放置されることがある。

 そして、相続は親から子へ、子から孫へと代々行われる。代を経るごとに関係者も増えることが一般的なので、誰が相続人なのかよく分からなくなってしまうことになる。

 (図)の例は、死亡の順番や子供の数などを極めて単純化したもの。それでも「本来の土地所有者」のから見て「ひ孫」の8人が土地を相続している。子の代できちんと登記をしておかないと、「ひ孫」8人は「本来の土地所有者」の土地を相続しているという認識すら持てなくなっている可能性もある。

 「所有者不明土地問題研究会」(座長・増田寛也元総務相)の推計では、このように長期間未登記の土地の総面積は九州の面積(約368万ヘクタール)を上回る約410万ヘクタールにも上っていた。

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