高校指導要領改定案 横軸で「世界と日本」考察 歴史総合 高校現場は戸惑い 

 14日に公表された高校学習指導要領改定案で目玉となる必修科目「歴史総合」は、産業革命に始まる近代化や大衆の政治参加など18世紀以降の大きな社会変革を切り口に、世界と日本との関連付けや相互作用を“横軸”で学ぶのが特徴だ。

 《日露戦争後、オスマン帝国では乃木希典大将や東郷平八郎元帥の活躍にあやかって子供に「ノギ」や「トーゴー」といった名前を付けることがあった》

 歴史総合ではこんな視点での授業が可能となるかもしれない。日露戦争後については、現行指導要領の日本史Aの考察対象が「国際環境の推移」だが、歴史総合では「列強の帝国主義政策とアジア諸国の変容を理解すること」と明記。そのため、日露戦争での日本の勝利が「大陸進出の本格化」といった従来の一面的な視点から、西洋列強の支配に苦しむアジアの諸民族に希望を与えた-という世界的視野に広がる。

 一方、列強に並んだ日本が欧米諸国の対日警戒心の増大を招き、東アジアでの民族運動の矢面に立つことで国際社会で難しいかじ取りを余儀なくされていく過程への説明も欠かせない。

 文部科学省幹部は「歴史総合を通じて現在の国際関係を見る眼を養うことにもつながる」と期待する。

 ただ、学校現場では戸惑いもある。都立高校で日本史を教える女性教員は「教員は日本史担当と世界史担当に分かれており、どちらが教えることになるのか想像がつかない」と漏らす。

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