高校指導要領改定案 横軸で「世界と日本」考察 歴史総合 高校現場は戸惑い 

 東京学芸大副学長で日本近世史や歴史教育を担当する大石学教授は「日本史教員と世界史教員ともに、日本と世界が緊密化する近現代史の課題について、より広い視野から主体的にとらえる姿勢が大切になるが、特に近現代とつながる現代社会の課題を見つける力が求められる」と指摘する。

 その上で「データや資料に基づき課題を解決する力を重視する歴史総合では、教員も生徒と一緒に課題発見・解決能力を磨くことが必要だ。知識注入型授業からの発想の転換が求められ、大学での教員養成の在り方も変わってくるだろう」と話している。

 八木秀次・麗澤大教授の話「歴史総合では通史の概念や日本史と世界史の枠組みを壊し、現行は極めて手薄な相互の影響を重点的に学ぶ。日本史や世界の地域史の時代ごとの専門家はいるが、例えば国民国家の形成をフランス革命の影響から始めて各国の動きを体系的に記述するのは難しい。教科書は各分野の専門家が執筆したものをまとめるのではなく、専門家が集まって協議しながら進める必要がある。指導要領で用語の削除規定を設けなくても、主体的学びの手法を取り入れると、実質的に教科書に載せる用語を減らさざるを得ず、取捨選択に時間がかかる。教科書検定申請までは2年しかなく、改定案の理念を十分に反映できるか疑問だ」

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