里見香奈女流五冠、高かった棋士の「壁」 病気克服も三段リーグを抜けることができず

 【勝負師たちの系譜】里見香奈女流五冠

 里見香奈女流五冠が奨励会への入会を申し出たのは、2011年、19歳の時である。

 ただし一つ問題があった。それまで奨励会を退会して、女流棋士になった人は何人かいたが、その反対はいなかったのだ。

 里見は当時、女流棋戦の三冠(女流名人、女流王将、倉敷藤花)を持ち、これを返上しても良い覚悟でいたが、それは棋戦の運営上、許されない。

 しかし当時の日本将棋連盟の米長邦雄会長は全面協力の態勢を取り、奨励会と女流棋士の重複を認めたのだった。奨励会1級で入った里見は、翌年に女性で初の初段に昇段した。

 また女流棋界での強さも抜群だった。2012年には甲斐智美女流王位に挑戦して奪取。さらに13年に上田初美女王に挑戦して奪取し、女性初の五冠に輝いた。

 女流棋界ではタイトルが4つの時代に、清水市代女流六段が全冠制覇をしたことがあったが、これに匹敵する活躍である。

 また奨励会でも、13年の暮れには三段に昇段。棋士になる最後の難関の三段リーグに参加することになった。

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