体は10年前の血糖の状態を覚えている「メタボリック・メモリー」

 【予備群も危ない!糖尿病でリスク上がるがんと認知症】

 新薬の登場や合併症の管理方法の進歩のおかげで、糖尿病はどんな段階からでも進行を抑えたり合併症の発症を遅らせたりすることができるようになってきた。血糖値が高くても病院に行っていない人は、諦めずにぜひ受診してほしい。

 同時に糖尿病予備群、境界型と言われた人こそ、今からぜひ病気の管理を始めてほしい理由がある。

 「メタボリック・メモリー」という言葉がある。この意味は簡単に言うと、体が10年前くらいまでの血糖値の状態を覚えていて、その影響が10年後も続くことがある、ということだ。「レガシー・エフェクト」(遺産効果)という言い方もする。

 たとえば、仕事が忙しく生活が乱れるままにまかせ、血糖値が高い状態が10年程度続いた人が一念発起、病院に通って生活も見直し、現在は血糖値が安定しているとする。このまま治療を続ければ合併症を発症せずに一生を過ごせるかというと、残念ながら10年くらい前までの血糖の状態が尾を引いてしまう可能性があるのだ。

 逆も真なりで、血糖コントロールのよい状態が10年続けば合併症発症のリスクは格段に低くなる。よくも悪くも、経験した血糖の状態が10年単位で未来の体に影響するのだ。

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