あの車両が異国で活躍 日本の中古鉄道が世界で人気の理由

 近年、日本の優れた鉄道技術が輸出され、途上国のインフラ整備に大きな役割を果たしている。背景にあるのは、戦後の経済復興、高度成長期に製造された車両の“世代交代”だ。

 1950~70年代に登場した車両は性能を向上させた新車両に入れ替わり、現役を引退した中古電車は海外に、無償に近い価格で譲渡された。これまで海を渡った車両は1100を超え、アジア諸国を中心に多くの人々の生活を支えている。世界各国の鉄道を撮る写真家で、鉄道史研究家でもある白川淳氏が解説する。

 「日本国内の安全基準が厳しいことから、整備・維持費用を考えると、数十年走らせた後は省エネの新車と置き換えた方が安いという事情があります。一方、日本製の車両は頑丈で、丁寧に保守管理されているので、まだまだ走ることができる。途上国では、1両数億円の新車両よりも、輸送費を負担する程度の金額で手に入る中古車両のニーズが高い。ODA(政府開発援助)の一環で日本政府が輸送費を負担することもあります」

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