宇宙の謎探る新実験開始へ 改良加速器で8年ぶり ノーベル賞級成果に期待

 現在の宇宙がなぜこのような姿になったのか。その謎を解く原点となる初期の宇宙を模擬する大規模な実験が高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)で近く始まる。加速器と呼ばれる1周3キロの円形装置と精密な検出器を使う。いずれも2010年まで動いていた前の機器を大幅に改良して性能を上げ、8年ぶりの新実験に備える。

 前身の機器の実験では、小林誠、益川敏英両氏が示した理論の正しさを実証し、両氏にノーベル物理学賞をもたらした。新たな実験のデータは50倍に増える。再びノーベル賞級の成果が報告されるか、期待が集まる。

 実験は、星や生物を構成する最小単位の粒「素粒子」を詳しく調べ、現在の理論で想定されていない現象の観測を狙う。

 加速器「スーパーKEKB」で、素粒子の電子と、電気的に反対の性質を持つ陽電子を逆方向に飛ばして光速近くまで加速。それぞれの集団をできるだけ細く絞り、狭い領域でたくさん衝突させる。衝突の頻度は前身の加速器の40倍を目指す。

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