増加する音響“攻撃” 米大使館で被害、若者に撃退音も 人体への影響評価は不十分

【びっくりサイエンス】

 音を使って相手にダメージを与える非殺傷型の“攻撃”報告が各国で増えている。音波は目に見えないだけに、不意打ちへの防御は難しく、リアルタイムでは気づかないケースも多い。人体への悪影響に関する研究はまだ少なく、有効な対策のないまま被害がさらに増える恐れがある。2020年東京五輪・パラリンピックでテロ対策が急がれる中、日本も対岸の火事と静観してはいられない。

米国を襲う脳損傷、聴覚障害

 米国務省は今年5月、中国に駐在していた米国総領事館の職員が、異常な音を感じて体調不良を訴え、脳に損傷を受けたと発表した。中国は関与を否定しているという。米メディアによると、異常音は昨年後半から今年4月にかけて発生し、職員は軽度外傷性脳損傷と診断された。国務省は中国に滞在する米国民に注意を呼び掛けた。

 同じようなことがキューバでも起きた。16年秋以降、首都ハバナの米国大使館職員ら24人が、聴覚障害などの体調不良を訴える問題が発生している。キューバ政府提供の自宅で発症しており、両国関係は悪化。米政府は半数を超える大使館職員やその家族に退去を命じた。

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