第30回世界文化賞 受賞者の素顔 演劇・映像部門 カトリーヌ・ドヌーヴ氏

 フランス映画界を代表する女優。デビューから半世紀余り、第一線を走ってきた。出演作は100本を超える。

 両親とも俳優という芸能一家に生まれ、中学生の頃から映画に出演してきた。1964年、ジャック・ドゥミ監督のミュージカル映画「シェルブールの雨傘」で恋人を慕う港町の可憐(かれん)なヒロインを演じ、一躍世界的スターとなった。

 輝くようなブロンド、まっすぐな瞳。フランスでは「エレガンスを体現する女性」として常に真っ先に名前があがる。一方で、単なる美人女優に終わらなかったのは、常に一癖もふた癖もある役柄に挑戦してきたからだ。

 シュールレアリスム派の巨匠、ルイス・ブニュエル監督の「昼顔」(67年)では、マゾヒスティックな妄想におぼれる人妻を熱演。英国人歌手、デヴィッド・ボウイと共演した「ハンガー」(83年)で女吸血鬼に扮(ふん)した。「8人の女たち」(2002年)でファニー・アルダンとキスシーンを演じ、「大女優のレズビアン共演」が話題になった。

 ナチス占領下のパリが舞台の「終電車」(1980年)、仏領インドシナの独立運動を描いた「インドシナ」(92年)の2作品で、仏セザール賞の最優秀主演女優賞を獲得。演技派女優としての地位を確立した。

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