生活保護率1位の大阪市 学力低迷は貧困や家庭環境も影響

 子供の学力低迷には家庭の経済状況などが密接に関係している。先進国の中でも子供の貧困率(平均的な所得の半分に満たない家庭で暮らす18歳未満の割合)が高い日本では近年、親から子供につながる「貧困の連鎖」が全国的課題として浮上。各自治体では食事提供や学習支援など貧困の連鎖を断ち切る取り組みが広がる。大阪市でも学生ボランティアによる学習支援などの施策を積み重ねるが、現状は依然厳しい。

 国の調査では、経済的な困窮度が高い家庭ほど勉強時間が短く、学習の理解度や成績が低い傾向にあることが判明している。実際、今年度の学テでも、大阪府をはじめ生活保護率が高い都道府県では、全国平均と比べて正答率が低い傾向が浮き彫りになった。

 大阪市は学力テストが始まった平成19年度から一貫して小中ともに全国平均を下回り、今年度は大阪府の平均よりも低かった。通常、都市圏にある政令市は道府県より正答率が高い傾向にあるが、大阪市の場合は「むしろ府全体の足を引っ張っている」(吉村洋文市長)状態。今年度の学テで、全ての科目で政令市が道府県の正答率を下回ったのは大阪市のみだった。

 背景には経済的に苦しい家庭が多い大阪市特有の事情がある。生活保護率は全国1位、生活困窮世帯を対象に学用品費などを支給する「就学援助」を受ける小中学生は4人に1人の25・7%(28年度)で、全国平均の約15%を大きく上回る。

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