和歌山で仏像盗難多発 防犯へ博物館企画展

 和歌山県内で多発している仏像などの窃盗被害の現状を知ってもらおうと、和歌山市吹上の県立博物館で、企画展「和歌山の文化財を守る」が開かれている。10月4日まで。

 同館によると、県内では平成22~23年に約60カ所の寺などから計172体の仏像といった文化財の盗難被害が多発。昨年以降も和歌山市や岩出市、紀の川市の10カ所から計60体以上の仏像などが盗まれていることから、企画展を開催することにした。被害に遭った仏像の多くは転売目的で乱暴に盗み出され、一部が壊れたり紛失したりするなど、きれいな状態で戻ることは少ないらしく、大河内智之主査学芸員は「集落にある無人のお寺などが狙われ、盗まれても長い間、気がつかないことが多い」と管理体制の問題を指摘する。

 展示では、3月に紀の川市の西山観音堂から盗まれた十一面観音立像など盗難後に所蔵元に戻った仏像や、警察によって回収されたものの、所蔵者不明の文化財など計約90点を紹介。その中には、盗難に対抗しようと同館が24年から県立和歌山工業高校の生徒や和歌山大学の学生らと協力して3Dプリンターで製作しているお身代わり仏像も本物と並べて展示され、再現度を確かめることもできる。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ