紀伊半島豪雨7年 「一人で抱えないで」災害ボランティアに転身の被災男性、豪雨被災地へ

 紀伊半島豪雨での被災体験をきっかけにケアマネジャーから災害ボランティアに転身した人がいる。三重県紀宝町の西典久(のりひさ)さん(40)。自宅が土砂にのまれて半壊したが、友人たちに支えてもらいながら何とか苦難を乗り越えた。「自分も被災者だったからこそ、被災者の心に寄り添えるはず」と今夏、西日本豪雨の被災地で活動。これからも災害ボランティアを続け、あの時の恩返しをするつもりだ。(尾崎豪一)

自宅半壊、仕事復帰に不安

 「うちはやられたな…」 平成23年9月4日早朝、西さんは当時勤めていた和歌山県那智勝浦町の福祉施設のテレビで見た映像に息をのんだ。自宅前を流れる熊野川が氾(はん)濫(らん)し、あふれた水は自宅そばの家屋をじわじわと浸していく。気もそぞろになりながら同日夕、泥に埋まった道を車を運転して帰宅した。

 妻や3人の子供たちは避難して無事だったが、自宅1階が浸水。買ったばかりのテレビや洗濯機など家電製品は全滅した。自身が生まれ育ち、家族の思い出も詰まったわが家の惨状に呆然(ぼうぜん)と立ち尽くした。

 職場に早く復帰しなくてはならないというプレッシャーと、先が見えない復旧作業とのせめぎ合いの中で、何度も気がめいった。立ち上がって前を向く原動力となったのは、自宅の片付けを手伝ってくれる友人らの存在だったという。

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