尺取り虫のように動く不思議な結晶 次世代ロボットの材料に活用

当たりが優しい「柔らかなロボット」

 実験で使った結晶は長さ1センチほどのサイズだが、「目に見える大きさになったのは、格段の進歩だ」と小島氏は自信をのぞかせる。

 細長い結晶のままだと壊れやすく扱いづらいので、結晶をシリコンの膜に入れるなど、高分子化合物とハイブリッド化することも検討している。

 小島氏は「有機結晶は次々と面白い現象が見つかっているが、残念ながらあまり実用化されない。研究の出口を何とかしたいと長年思ってきた」と語る。実用化の道として考えているのが「ソフトロボット」だ。

 従来のロボットに使われてきた金属などの硬い材料ではなく、柔軟な材料を使って人との共存を目指すロボットだ。柔らかく軽い上に、自ら動くこともできる有機結晶は、次世代のロボットに最適な材料となる可能性がある。

 「材料が新しくならないと、新しいロボットはできない」と小島氏。ロボットや機械を専門とする研究者と連携し、研究を進める計画だ。(科学部 松田麻希)

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