「小池劇場」功罪半ば 問題明らかにするも…玉虫色発言で混乱

 豊洲市場(東京都江東区)への移転延期を機に小池百合子知事が都政の問題に切り込むさまは“小池劇場”として注目を浴びた。その過程では、豊洲市場の建物地下に安全対策として行われるはずだった盛り土がされていない問題が発覚、責任の所在があいまいな都の体質も明らかになり、一定の成果を得た。一方、小池氏の玉虫色の発言が混乱を招き、結果的に2020年東京五輪・パラリンピックにも悪影響を及ぼすなど功罪は相半ばだ。

 都知事選で移転延期を公約に掲げた小池氏は知事就任から間もない平成28年8月に移転延期を表明。都幹部は「本当に延期するとは思わなかった」と語る。

 同9月には盛り土問題が発覚、安全性に疑問符が付いた。小池氏が進めた検証で、安全性に問題なく、盛り土がないことがむしろ合理的なことが判明したが、設計変更を誰が認めたのかや、変更を公表していなかった理由は分からずじまいで、都の無責任体質が浮き彫りになった。

 また、昨年1月には豊洲市場の地下水から環境基準の79倍の有害物質が検出されたことが公表され、100倍を超える状況が現在も続いている。地下水が市場内で使用されることはなく、食品の安全性に全く影響はないものの、都が約束していた「無害化」は果たされず、豊洲のイメージを害した。業界からは「開場してから地下水の問題が発覚していたら風評被害で豊洲市場はもたなかった」との指摘もあり、移転延期は結果的に一定の意味があったといえる。

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