本庶佑氏、ノーベル賞で再注目 超高額薬と命の値段…懸念される“財政圧迫”

 本庶佑(ほんじょたすく)京都大特別教授のノーベル医学・生理学賞決定で再注目されたのが、がん治療薬「オプジーボ」だ。患者1人あたり年間3500万円の「超高額薬」として批判を浴びることもあったが、値下げを繰り返し、11月からは当初の4分の1以下となった。ただ、海外ではほかにも高額の最先端医療が登場している。保険適用が進めば新薬を利用しやすい一方、保険財政を圧迫するというジレンマを抱える。

 オプジーボが登場したのは、2014年。当初は皮膚がんの一種である「悪性黒色腫(メラノーマ)」が対象で、470人の患者が予想されており、採算を取るためには100ミリグラムあたり約73万円、患者1人あたり年間3500万円の費用が見積もられていた。

 日本の国民医療保険では、現役世代は薬代を含む医療費の自己負担は、かかった医療費の3割で、年齢や所得によって定められた上限額を超えた分は保険で賄われる高額療養費制度が定められている。オプジーボの場合、「(保険適用の範囲が広がり)患者5万人が使うと、年1兆7500億円かかる」という試算もあった。

 薬価は原則2年に1度改定されていたが、オプジーボの登場を契機に、対象患者が拡大して販売額が急増した薬は「新薬が保険適用される年4回の機会を活用して値下げする」などルールを変更。オプジーボは11月から100ミリグラム当たり約17・4万円と、当初から7割以上の値下げとなった。

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