医師の命は軽い? 過労自殺を生み続ける“加害者”の正体

 「教壇に立つ私の携帯が鳴った。授業を中断し、急きょ新神戸へ。列車が滑り込んできた時、医師から携帯へ。『心肺蘇生を打ち切ってよいか』。私は訳も分からず、『止めないで! 息子を助けて!』と叫んだ。看病どころか、息子の命は風前のともしび。母は何もしてやれない。

 夕方逢えた息子はすでに冷たく、横たわるだけ、何も答えない。懸命に生きた一人の青年の命が尽きた。母一人子一人、幸せな我が家の終焉(しゅうえん)。私の人生も終わった」

 これは、先日厚生労働省が公表した2018年版「過労死等防止対策白書(過労死白書)」に書かれていた一節です。

 女性(母親)の息子さんは、大手電気機器メーカーの関連会社にSE(システムエンジニア)として入社。即戦力として働かされ、37時間連続勤務、終電後は会社で仮眠する日々を繰り返し、うつ状態になったそうです。

 息子さんのブログには「日本人って何でこんなに働くのでしょうかね。うつの原因は確実にお仕事です。このまま生きていくのがつらい。普通に働いて普通に生活をしたいものです」といった、多くの苦しみの言葉がつづられていました。彼はうつの治療薬を過量服用し、27歳で生涯を閉じてしまったのです(自死か事故かは不明)。

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