元女性経営者が創設の「谷口杯」 佐田三段が優勝

 勝ち星に恵まれない囲碁の若手棋士や、アマチュアを対象に、賞金や対局料での経済支援を目的とした「第3回谷口杯」本戦トーナメント決勝戦が9日、大阪市中央区の関西棋院で打たれ、佐田篤史三段(22)が優勝した。「日の当たらない若手を少しでも支援したい」との主催者の思いから、優勝者だけでなく、本戦1回戦で敗れても対局料が支払われるほか、決勝戦後には参加者全員で懇親会も行われる珍しい大会だ。

 谷口杯は、神戸を中心に服飾雑貨店を展開する「株式会社K・T」の創業者で元デザイナー、谷口公代さんがスポンサーを個人で務めている。谷口さんは囲碁の愛好家。多くの囲碁教室に足を運ぶうち、若手棋士やアマチュアが厳しい現実にさらされているのを知るようになった。

 棋士は勝たなければ対局が減り、収入は上がらない。努力が結果につながらず、勝ち星に恵まれない若手棋士の中には、アルバイトをして収入の足しにする人もいる。また、プロの道を断念して囲碁インストラクターをするアマチュアも多いが、教室だけでは厳しいこともあるという。

 谷口さんはこうした若手棋士やアマチュアを支援しようと平成28年10月に関西棋院に「谷口基金」を設立。低段の棋士を支援する奨学金制度を設けた。その一環で、谷口杯も同時にスタートさせた。囲碁の大会の多くは参加費が必要だが、谷口杯は無料。第3回の本戦の賞金は優勝が100万円、準優勝は40万円などで、本戦は1回戦で敗れても対局料2万円が支払われる。

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