日本最古とみられる仏像の光背の鋳型片発見 滋賀・榊差遺跡

 滋賀県草津市野路(のじ)町の榊差(さかきざし)遺跡で、8世紀初頭(奈良時代前半)の仏像の「光背(こうはい)」の土製鋳型(いがた)の破片が見つかったと市教育委員会が12日、発表した。現存する飛鳥-奈良時代の金銅仏で光背があるのは法隆寺の献納宝物「四十八体仏」などわずかで、それらを製作した鋳型がこれまでに確認されておらず、国内最古の鋳型の可能性があるという。

 当時の光背は、透かし彫りなど金工細工で作られたものが多いと考えられていたが、市教委は「今回の発見により、鋳造でも光背を製作していたことが分かった。古代の仏像の製作過程を知るうえで極めて貴重な成果」と分析している。

 同遺跡ではこれまでに、奈良時代前半の獣の脚を模して鉄製の鍋や釜に付けた鍋の脚「獣脚(じゅうきゃく)」の鋳型片が見つかっている。光背の鋳型片は、その出土場所近くで出土していることから、同時期のものとみられる。

 発見されたのは、蓮の花をかたどった「蓮弁形(れんべんがた)」の光背の鋳型片18点。一辺が0・7~9・5センチで、鋳型片から推定される光背の大きさは横約10センチ、縦約20~30センチ、出土した場所からは鋳造時にできる銅のかすが見つかっており、小型の金銅仏の光背だった可能性が高い。光背の模様は「雲文(うんもん)」か「唐草文(からくさもん)」と考えられるが、同じ形や模様の光背は確認されていない。

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