学問に取り組むシニア世代が増加、「知る面白さ」探求

 ■定年後に大学や大学院へ 諦めた研究や課題挑戦

 大学や大学院で学問に取り組むシニア世代が増加している。子育てが一段落したり、定年後の時間を利用し、一度は諦めた研究テーマや仕事を通じて抱えていた課題をじっくり探求できるという。人生100歳時代に突入し、AI台頭などを背景に社会の激変が予想される。学び続ける必要性が指摘される一方、知的好奇心に向き合い、主体的に学習する姿に“学びの本質”が浮かび上がってくる。(宮田奈津子)

 「年齢的に研究を仕事につなげることは難しいが、分からないことを調べ、知る過程が楽しい」。そう話すのは東京経済大学大学院経済学研究科博士後期課程の石垣克己さん(65)だ。

 石垣さんは大学卒業時、公務員として社会に出る期待と同時に、「もっと勉強したい」という気持ちを残した。定年を控えた平成27年4月に同大学院に入学し、今は韓国・金大中(キム・デジュン)大統領時代の経済改革をテーマに博士論文を執筆している。

 教員として経験を積んだ豊泉博幸さん(69)も昨年4月から、同研究科修士課程で社会思想史を学び直している。「学生時代に読まずに終わった資本論に挑戦したり、自由に研究できる。若い世代や留学生から教わることも多い」と充実した表情を見せる。

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