青汁だけじゃない 「ケール」が夏に効く新顔野菜として注目

 長年、日本では青汁で親しまれてきたケールが、新顔野菜として注目されている。やわらかく苦味が少ない品種が栽培され、外食店のメニューにも広がりをみせる。魅力は「野菜の王様」と呼ばれるほどの高い栄養価。紫外線が気になる夏場はUVケアにも役立つ。(榊聡美)

 まずくない…

 緑黄色野菜のケールはキャベツの仲間で、青汁の原料として知られる。青汁のCMのセリフ「まず~い、もう1杯」の影響もあり、“苦くてまずい”と先入観を持つ人が少なくない。そんなイメージを一新させる外食メニューが続々とお目見えしている。

 野菜をふんだんに使った「ベジソバ」で女性に人気のラーメン店「ソラノイロ」の麹町本店(東京都千代田区)では、「青汁冷麺」が人気を集めている(期間限定19日まで)。

 「奇をてらわず、ラーメンで青汁の香りやおいしさをどう表現するかチャレンジしました」と、宮崎千尋代表は説明する。

 麺とスープに青汁を、具には生のケールを使用し、グリーントマトやキウイなどをトッピングして、爽やかな色合いに仕上げた。

 腰の強い麺に、やわらかな酸味のスープが絡んで、ケールの香りやうまみがしっかりと感じられる。栄養バランスも専門家のお墨付きだという。

 朝採れを直送

 ヘルシーなケール料理を目当てに幅広い年齢層の女性が訪れる、オーガニックレストラン「WE ARE THE FARM」代々木上原本店(東京都渋谷区)。

 千切りケールを山と盛ったサラダや火鍋は「インスタ映え」抜群。ひき肉と合わせた炒め物や、山イモとケールだけを使ったお好み焼きも女性の心をつかむ。

 クセがなく、ほのかな甘味のあるケールは、千葉県佐倉市にある自社農園でその日の朝、収穫されたばかりのもの。1年を通じて約10種類ものケールを栽培し、店へ直送している。

 金光健二店長は「種類によって色や味、食感もさまざま。ケールに秘められた生命力を食べて知ってもらいたい」。新鮮なおいしさで食わず嫌いを克服し、リピーターになる客が後を絶たないという。

 食べるUVケア

 「ケールは日本人に不足しがちなカルシウム、ビタミン、食物繊維を効率よく取ることができます。特にこの時季にたっぷり食べるのがお勧めです」

 こう話すのは、東京慈恵会医大病院栄養部の管理栄養士、赤石定典さん。

 紫外線を浴びると発生する活性酸素はシミやシワの原因に。ケールには、活性酸素を除去する抗酸化力が強いβカロテンがトマトの5倍も含まれている。「肌のダメージを体の中から守る、いわば『食べるUVケア』です」(赤石さん)。さらに、イソチオシアネートという成分は肝臓の解毒作用を活性化する働きがある。冷たいビールで疲れがちな肝臓をいたわってくれる。

 食べる際は、脂溶性のβカロテン、ビタミンKなどを逃さないために油と一緒に取る。ちょい足しや置き換えをすれば日々の食事に無理なく取り入れられる。ざく切りにしてサラダや野菜炒めにちょい足しを。独特のクセが気になる人は、同様にクセのある野菜をケールに置き換えてみる。ゴーヤの代わりにチャンプルーに、レバニラを“ケルレバ”に、という具合だ。

 「生でよし、加熱してもよし。和洋中、エスニックと料理を選ばず、実は万能な食材でもあるのです」

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