「駅ピアノ」の交流に感動 山梨県立甲府南高3年・青柳大空さん

 誰でも自由に弾くことができる「ストリートピアノ」が、8月1~31日の期間限定で甲府市のJR甲府駅北口ペデストリアンデッキに置かれ、多くの人が楽しんだ。ツイッターで呼びかけて設置を実現した山梨県立甲府南高3年、青柳大空(そら)さん(17)に振り返ってもらった。

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 5歳のときからピアノに親しんでいます。おととし放送されたNHKの「ドキュメント72時間」で宮崎市の街角にあるピアノを取り上げたのを見て、集まる人たちのそれぞれの人生に心を動かされました。

 「駅ピアノ」「街ピアノ」について調べたら、JR浜松駅(浜松市)にあるのを知り、出向きました。鍵盤をたたくとみんなが拍手してくれて、音楽の魅力を改めて感じたんです。

 甲府でも実現させたくて、今年3月にツイッターで呼びかけたところ、吉本興業「山梨住みます芸人」のいしいそうたろうさんをはじめとして、もともと知り合いではなかった人同士が集まりました。

 ピアノは富士川町の食肉店「ミート高橋」が提供してくれて、運搬や調律にかかる費用の10万円はクラウドファンディングであっという間に集まりました。

 子供からお年寄りまで多くの人がピアノを弾いてくれました。僕が現場に行くと必ず誰かが鍵盤に向かっていたので、恐らく1日100人以上、延べ数千人の人が弾き、その何倍、何十倍の人が聞いてくれたんじゃないでしょうか。

 プロのミュージシャンも県外から来てくれました。お会いできませんでしたが、日本音楽コンクールのピアノ部門で1位になった黒岩航紀さんがサックス奏者の加藤里志さんとモンティ作曲の「チャルダッシュ」を演奏してくれたのをツイッターで見ました。

 一番感動したのは、甲斐清和高の女子生徒が「ストリートピアノを囲んで歌おう」とツイッターで呼びかけて、集まった約100人が人気バンドRADWIMPSの「正解」を大合唱したときです。あのような、音楽を通じた交流が僕がやりたかったことです。

 「期間を延長できないか」「常設にならないのか」という声をいただきましたが、人手などの問題でできませんでした。僕自身も県外の大学への進学を目指していて、もう関われません。

 空洞化した中心街に人が集まって、みんなが仲良くなるのですから、行政が僕たちの成功を生かしてくれればと期待しています。(渡辺浩)

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 ■あおやぎ・そら 平成13年11月、山梨県中央市生まれ。甲府市立伊勢小、南中を経て県立甲府南高へ。甲府市内で両親、祖父母、弟と6人暮らし。

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