駄菓子3千種類 日本一の店が好調な理由 年間80万人が訪れる人気スポット

 「日本一」をうたう駄菓子屋が岡山県瀬戸内市にある。地元の菓子卸会社・大町(おおまち)が手がける「日本一のだがし売場」。倉庫を使った広々とした店舗は品ぞろえが3千種類と豊富だ。全国で駄菓子屋が次々と姿を消す中、連日盛況で、近く売り場面積を2・5倍に拡大する。廃棄予定の返品を「もったいない」と安値で小売り販売したところから始まった同店。今では年間80万人が訪れる人気スポットとなりつつある。

■スーパーにないものがずらり

 田園地帯を車で走り抜けた先に、赤い字で「日本一のだがし売場」と書かれた大きな倉庫がある。

 中に入ると、倉庫をそのまま利用した広々とした売り場の一面に3千種類の菓子が並ぶ。平日でもお年寄りや親子連れで屋内はにぎわっていた。品物は子供たちの目の高さにあわせ、低い位置に置かれているものが多い。

 売り場の一角にはスナック菓子の「うまい棒」のコーナーがあるなど、おなじみのお菓子が並ぶ。一方、あまりスーパーマーケットなどでは見かけない商品も山積みされていた。実験的に市場投入された「季節限定商品」などだ。

 これらは小売店から返品されたり、メーカーがかかえる「不良在庫」を引き取ったりしたもの。平均で定価の約6割の値段で販売されている。

 同店メディア担当の安達磨里さんは「普通のスーパーで取り扱うのは同じ駄菓子でも売れ筋の3種類くらいだが、うちは全種類扱う。スーパーにないものがあると、子供たちは喜ぶんです」と胸を張る。

 メインフロアの隣には縁日風の空間が設けられ、コメディー漫画「だがしかし」(小学館)に登場する店舗「シカダ駄菓子」を再現した建物も設置。入場客がメッセージを残し、漫画ファンも訪れる。駄菓子のテーマパークさながらだ。

■もったいない精神

 こうした店舗はなぜ出来たのか。

 運営する大町は、昭和27年に菓子卸「秋山商店」として岡山市内に設立された。平成7年に事業拡大のため現在の土地に移転したが、大手卸売業者の台頭で利幅は薄くなり、新規事業を模索していた。自らプライベートブランド(PB)で菓子を作ったり、ネット通販を手がけたりしたが、いずれもうまくいかなかった。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ