児童養護施設で暮らす大学生「教師の夢叶えたい」

 「教師になりたい。大学に行けて勉強ができて、ありがたいです」

 大阪府柏原市の地域小規模児童養護施設「共(とも)生(いき)ホーム」で生活する私立大2年生、黒田辰樹さん(19)は、夢に向かってまっすぐ前を見据えている。

 両親の体調が悪く、2歳から児童養護施設で育った。小学校高学年までは施設で暮らしながら定期的に自宅に帰っていたが、小学生のころに父親が、中学生のときに母親が死亡。親身になってくれた中学校の先生にあこがれ、中学教師になる夢を抱き続けてきた。

 「金銭的にしんどいのは仕方がない」。大学の教育学部への進学に向け、高校の部活は1年でやめ、2年からは飲食店のアルバイトを始めた。ためたお金で大学の入学金と前期授業料を支払い、現在は複数の奨学金とアルバイトで授業料や交通費などをまかなう。返済が必要な奨学金は卒業後、25年かけて返す予定だ。

 目下の課題は、児童養護施設で養護を受けられる措置延長期限となる20歳以降、どうするか。施設を出て自立するなら、アルバイトを増やさなければ生活できない。大学卒業まで施設で暮らす方法もあるが、「自分が出ることで受け入れてもらえる子がいる。気を使うとかではないけれど、考え続けています」と話した。

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